トリアージ評価を磨ける環境

救急病院や救急外来では、必ずといっていいほど行われるのが院内トリアージです。トリアージとは医療用語のひとつで、病気や怪我の緊急性や重症度を識別して、治療の優先順位を決定することを指します。症状が軽いものから順に「緑」「黄」「赤」「黒」に並べられ、一番重い黒は、死亡もしくは生命兆候がないということを表しているのです。救急病院は昼夜問わず、毎日のように症状が軽い患者さんから重症の患者さんまで運ばれてきます。訪れた患者さんから診察や手当をして、患者さん全員の治療が問題なくできればいいですが、医者や看護師の人数は限られているのが現状です。きたもの順だと、治療の必要性や緊急性が高い患者さんに有効な治療ができないため、院内トリアージが用いられています。医療知識はもとより、患者さんの訴えを聞きながら症状を診て、重症度や緊急度に応じてトリアージ評価をしなければなりません。

救急病院や救急外来では、一般的にトリアージナースと呼ばれる初期対応を行う看護師がいます。トリアージナースが正しい評価をしなければ、患者さんの容態やその後の治療に大きな変化が起きる可能性があるのです。しかしこのトリアージで正しい評価をできるようになるには、知識とともに経験がとても大切になってきます。病気や怪我に順位をつけるという大変な判断をしなければなりませんが、救急病院や救急外来では患者さんがくるたびにトリアージが行われていますので、トリアージ評価を磨きたい看護師にとっては非常にいい環境といえるでしょう。